SHOOTING THE MOON

宝塚の話を中心に好きなものを好きなだけ

月組『Rain on Neptune』で美しさを浴びた話③

こんばんは!

本日月組集合日だったのでギャッツビーの配役や退団者の発表がありましたね。夢との別れが必ずあるの、ほんとうに切ない世界です。しっかり3人の姿を見届けたいと思います!

さてさて、このブログではまだまだレイネプの話をします!まだレイネプを終わらせないぞ(強い意志)



前回はれいこさん(月城かなとさん)の所感で終わってしまったので、芝居の所感の続きを書いていきたいと思います。


ネプチューンベルメール/海乃美月


ネプチューンの自己認識が「人形」であるときと「心を持つもの」であるときの演じ分けやその移り変わりが手に取るようにわかるの、本当に素晴らしかった。
こういう「普通」と「狂気」の演じ分けをさせたら海乃美月の右に出る者はいないと前々から思っているのですが、まさにその彼女の強みが光ったのがネプチューンだと思いました。
マスクをつけて人前に出るときのこの世のものとは思えない美しさと「異質さ」に対して、居室でシャトーと対峙するときの好奇心旺盛な少女のような姿、旅立ちの時の笑顔、その眩い変化がとても素晴らしく、彼女の出来がこの物語の出来に大きく関わるという役目をきっちり全うしていたと思います。さすが我らが月のプリンセスです。

ベルメールは早く大人にならなくてはならなかった少女だと思っていて、それでいてまっすぐに現状を受け止められる強さと純粋さがあったから、シャトーは彼女を愛したのだと思うし、今も愛し続けているのだと思う。



トリトン/鳳月杏

トリトンは本当に罪深いというか、その罪深さを世界のせいにできるから生きて来れたんだろうなと思う。どこまでも「男」だよなとも思いました。子供ではなく愛した女が優先されること、幼い子供を自分だけでなんとしても育てていくのではなく、育ててくれるものとしてのクローンを作り出そうとしたこと、クローンを作った結果地球から追放され子供を捨てることになること、きっかけは「世界」のせいかもしれないけれど、自分が全てその後の結末を選んでしまっているところが、どこまでも罪深いね。ベルメールがあんな風に育ったのはベルメール本人の強さ故なんだと思いました。

そういう罪深い男を嫌味なくナチュラルに愛情として演じられるのがちなつさんだよなと思いました。全て計算し尽くされている。

ちなつさんはいつも「あなたにしかできない」という役を演じていらっしゃると思っていたけれど、この人がどんな役も「あなたにしかできない役」にしているんだろうなあと気づきました。れいこさんとはまた違った観点の「想像力」のある人ですね。だからこの2人の芝居は楽しい。



トレジャーハンター

仲間の3人もとてもチャーミングでした。Now on stageで語っていたようにそれぞれ背負っているものがあって集まったんだなというのがワクワクする。
3人の出会いの物語ありませんか??スピンオフ待っています!
あと雪組時代のれいこさんを映像で見て堕ちた身としてはやはり、みちるちゃん(彩みちるさん)とれいこさんが並んでるのはやっぱり嬉しいなと思います。2人の掛け合いが軽快で、それがとても良かったです。
嫉妬するみちるちゃんは全ヅカオタが好きなのでありがとうございますだし、戦いの場面のお色気作戦は冴子の経験が活きていてすっごく素敵でした。



少年シャトー/蘭尚樹

少年シャトーすごくよかった!無邪気だけど空想だけでは生きていけないことをきちんとわかっている少年を的確に演じていて、まおまおの少年シャトーだから、「ベルメールに大事にしてもらったから真っ直ぐ育って来れた」という大人シャトーに繋がっていくよなと思いました。
ベルメールがいなくなってから切羽詰まっている姿や切実な姿への変化も鮮やかで、それが痛くて仕方無かった。素晴らしい。
「忍び込むのは得意さ」というセリフを大人のシャトーも少年のシャトーも言うんだけどお互いの面影が見えるのがとても感動しました。
確実に大人シャトーにつなげていくという役割を冷静に理解できるまおまおだからできた少年シャトーでした。




宝石のみんなもスターライトとシャドーのみんなもきちんと自分達の役割や役作りを理解して演じているのが伝わってきて、「だから月組が大好きだ!!!!!」という気持ちになりました。現場2回と配信1回しか見れてなくて、全体を冷静に見られていないので、早く円盤ください〜〜〜!



お芝居の話ができたので、ようやく次回はコンサート部分に突入します!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!